母親が長与千種と「幼なじみ」だった
撮影現場では全女のメンバー同士、和気藹々としていたという。特に花屋は座長であるゆりやんが自ら積極的に盛り上げる姿に感動したと語る。
「私は元々、お笑いが大好きでゆりやんさんの大ファンだったんです。撮影の合間の楽屋で『あのネタが大好きで』とお伝えしたら、すぐに目の前で再現してださって。もちろんみんな大爆笑(笑)。主演としてのプレッシャーもあると思うのですが、周囲への気遣いに感動しました。ゆりやんさんだけでなく、剛力さんも早朝から差し入れを用意してくださり、唐田さんはとにかく低姿勢。すぐに打ち解けることができました」
長与役を演じた唐田とは作中で絡むシーンは多くなかったが、撮影中は「方言」について色々とやり取りを交わしていたという。
「長与千種さんは長崎県大村市出身なのですが、私もまったく同じ出身なんです。しかも母が長与さんと同じ中学で子供の頃は近所の“幼なじみ”のような関係で。プロレス指導で入られていた長与さんご本人に『私、○○の娘なんです』とお伝えしたら仰天されてました(笑)。
そんな縁もあって、長崎弁のイントネーションがわかるので唐田さんからは色々とセリフまわしについてお話しする機会がありました。長崎弁については方言指導の方も入られていたのですが、唐田さんはちょっとした言い回しの雰囲気なども気にされていてプロ意識の高さヒシヒシと感じました」
ただ、和気藹々としたムードもプロレスシーンが本格化する3話目の撮影になると、現場全体にも張り詰めたような緊張感が漂っていたという。
「長与千種が先輩と揉めるシーンの時はそれまでにない緊張感がありました。唐田さんも気持ちを作れられていたのか、その頃からは現場での会話も減っていた。それまで親しくされていたゆりやんさんに対しても、演技についてのやり取りですら人を介していて、直接やらないようにする徹底ぶりでした」