自民党総裁選で石破茂・首相と大接戦を演じた高市早苗・前経済安保相。高市氏を支えた面々は非主流派に転落。反発の受け皿となる高市氏が、動きを起こせば、自民党は一気に瓦解へと向かう可能性がある。そんな中、保守政党を中心に早くも高市氏への「ラブコール」が起きている──。【全3回の第3回。第1回から読む】
自民党総裁選に石破氏が勝利し、高市氏が敗れた翌日(9月28日)、作家の百田尚樹氏が代表、河村たかし・名古屋市長が共同代表を務める日本保守党が名古屋市で街頭演説会を開き、総選挙に「東海ブロックで5人。届かなければ全国で5人」を擁立し、国政政党を目指すと発表した。
その後、河村氏は名古屋市長を辞職して愛知1区から出馬することを正式に表明した。河村氏が本誌・週刊ポストの取材にこう語る。
「私は高市さんと組めると思っている。高市さんとは新進党で一緒にやっていた仲だし、よく知っている。思想も似ているし、政策は変わらない。政治は勢力を広げないといけない。そのためには組める人とは組んだほうがいい。百田代表たちにはまだ聞いていないけれども、私は組むのがいいと思っている」
政治ジャーナリスト・宮崎信行氏も、「高市新党」ができれば伸びる可能性があると見ている。
「高市氏が自民党を飛び出して新党を結成すれば、ついていく議員は少なくないでしょう。推薦人のなかには地元など色々なしがらみですぐ離党できない人もいるでしょうが、推薦人以外からの参加者が出てくるでしょう。参院は選挙ではないので合流しやすい。
高市新党ができれば、日本保守党だけでなく、保守的なポジションを取る各党内の勢力とも組める。そうした勢力の結集に動けば、岩盤保守層などの票を自民党から奪って、伸びるのではないか」