「離職票はもらえず、退職もできない状況で……」──東京・足立区や千葉県内の「住宅型有料老人ホーム」で多くの入居者を残したまま、職員が“一斉退職”していた問題。運営会社による“給料の未払い”がきっかけで騒動に発展した。その後、区や市が介入する形で10月10日を期限に利用者らも退去を余儀なくされたという。報道番組『Live News イット!』(フジテレビ系)が取り上げ、多くのメディアがこの問題を報じている。
運営会社は、今回の問題に対処する意思はないのだろうか。NEWSポストセブンでは元職員や運営会社に取材し、“現場丸投げ”の施設運営や慢性的な人手不足など、その実態について報じてきたが、退去に関する対応もまたずさんなものだったという。千葉市の関連施設の関係者は言う。
「施設封鎖にあたっては、主に残されたスタッフと、行政が派遣した介護士が中心となって10日までに退去の準備を進めました。当然ながら、残されたスタッフらは給料の未払いが続いています。
転居先探しは老人ホーム紹介会社や別途契約があった担当のケアマネージャーなどに丸投げで、運営側は関わる気配すらなかったです」