「おすぎさんとの生活を知人に相談していたピーコさんは、“このままでは2人ともダメになってしまう”と、おすぎさんを認知症患者の施設に入所させることを考えたそうです。もちろん離れたくはないけれど、これ以上一緒に過ごしたらおすぎさんをもっと深く傷つけてしまう。だからと言ってひとりにするわけにもいかない。しっかり面倒をみてくれる施設に入れることが最善という考えで、悩み抜いた末の苦渋の決断でした」
ピーコは知人と一緒に、おすぎが安心して暮らせる施設を探した。そして昨年2月、おすぎは冒頭の施設に入居。50年ぶりの2人暮らしは、わずか3か月で終焉を迎えた。
(第2回に続く)