お笑いはファンタジーであってほしい
──テレビにもたくさん出られているのに、「芸能界に生きてる感じがしない」のは、なぜでしょうか?
橋本:芸人さん以外に友達がいないからじゃないですかね。芸人さん以外と飲んだことないんです。芸人さんは自分にとって、同じ部署の人という感じですし。人見知りなんですよ。そういう芸人って多いと思いますが。
──少し話を戻しますと、本を出すなら、漫才論や漫才分析を書かれようという気持ちはなかったのでしょうか。橋本さんは分析力にも言語化能力にも定評があって、たとえばノンスタイル石田さんとのM-1談義(YouTube)は、めちゃくちゃ聴きごたえありました(【M-1談義】NONSTYLE石田明が今1番飲みたい人は、銀シャリ橋本さん。ゆる〜く濃くあの話をします)。
橋本:視聴者として、漫才論を見たり聞いたり読んだりするのは好きなんです。でも、演じる側としては、お笑いはファンタジーであってほしい、という気持ちがあります。ネタもなんも考えてません、ただマイクの前にやって来てしゃべってます、っていう感じが自分はいいなあと。
だから、YouTubeなどで漫才についてしゃべらせてもらうのは嬉しいんですけど、ぎりぎりのところで頑張ってる感じです。頑なに語らんとこうとは思ってないですけど、すべてのからくりを明かさないようにしているところはあるかもしれません。