本業とバレーの“二刀流”を推進
SNS上で有名になったチームだが、発足のきっかけはささいな出来事だった。オーナー兼監督の寿台氏はこう語る。
「ちょうど4年前、保育園の職員室でフリーペーパーをたまたま手に取ると、そこにある大学の女子バレーチームが写っていました。『この大学って保育科もあるのかな』と気になって調べていくと、保育科をもちながらバレーに力を入れているような学校が全国に100チーム以上ありまして。
そのように大学までバレーを頑張ってインカレまで出たような子たちが、就職を機にプレーから遠ざかるのはもったいないと思いました。教育福祉に携わりながらもアスリート活動を両立できる“二刀流”が実現可能なチームがあればと『ビオーレ名古屋』を発足させました」 (寿台氏、以下同)
チームの公式サイトを見ても「選手の雇用(就職先)」は「当法人グループのいずれかに正社員(保育士、栄養士、看護師、スポーツ指導員等)として雇用」「若干名は、当グループ以外での就職、学生のチーム入団を認める」などと記載されており、働きながら本格的にプレーに取り組める環境を用意することが、法人全体でも共通認識になっている。
「私たちは選手のセカンドキャリアを特に重要視しています。選手を引退しても困らないような環境を整えたいですね。また同時に、福祉の若い働き手が増えるという側面もあるため、スポンサーさんもその理念を理解して、背中を押してくださっています」