長年続くドラマの伝統枠であることから、その視聴率や内容について何かと話題になるのがフジテレビの月9だ。この秋は『嘘解きレトリック』がスタート。業界内やネットでは早くも称賛する声が多い。その理由についてコラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
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今秋、業界内で「こんなに評判のいい月9はひさびさではないか」という声があがっているのが『嘘解きレトリック』(フジテレビ系、月曜21時)。
Xの書き込みや関連記事のコメント欄にはおおむね称賛が並び、ドラマのレビューサイトでもNHKの『宙わたる教室』(火曜22時)や『3000万』(土曜22時)、TBSの日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(日曜21時)や『ライオンの隠れ家』(金曜22時)らと競い合うようにトップクラスをキープしています。
放送前は鈴鹿央士さんと松本穂香さんの主演経験の少なさや、「昭和初期のムードを民放が再現できるのか」などと不安視する声が少なくありませんでした。しかし、はじまってみたら、それらの不安を払拭する好意的な声が大半を占めています。
最近の月9ドラマをさかのぼっていくと、今夏の『海のはじまり』、今春の『336日』、今冬の『君が心をくれたから』、昨秋の『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ』、昨夏の『真夏のシンデレラ』、昨春の『風間公親-教場0-』、昨冬の『女神の教室~リーガル青春白書~』、一昨秋の『PICU 小児集中治療室』、一昨夏の『競争の番人』、一昨春の『元彼の遺言状』……約3年前の一昨冬に放送された『ミステリと言う勿れ』以来の評判と言っていいかもしれません。
なぜここまで『嘘解きレトリック』の評判がいいのでしょうか。