俳優やミュージシャンとして幅広く活躍する菅田将暉(31才)。その弟2人が今、脚光を浴びている。「菅田将暉の弟」としてはではなく、それぞれが快進撃を見せている背景とは? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
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朝ドラ『おむすび』(NHK総合)の舞台が福岡県糸島市から兵庫県神戸市に移った18日放送の第36話、主人公・米田結(橋本環奈)に思いを寄せながらも告白できないまま振られる幼なじみ・古賀陽太(菅生新樹)の姿が話題を集めました。その際、切ない男心を表現して株を上げたのが25歳の若手俳優・菅生新樹さん。まだ俳優業2年あまりであるにもかかわらず、朝ドラという大舞台で強烈な爪跡を残しました。
翌19日に行われた『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)の出場歌手発表で話題を集めたのが、こっちのけんとさん。楽曲や映像の制作、デザインなどを手がける28歳のマルチアーティストであり、今年5月リリースの「はいよろこんで」のSNSを含む総再生回数が140億回を突破するなど、今年を代表する一曲になり、初の紅白出場を勝ち取りました。
18日、19日と連日話題を集めた菅生新樹さんと、こっちのけんとさんは、どちらも菅田将暉さんの弟。立て続けに弟たちがフィーチャーされたのは偶然か、必然か……その背景を探っていきます。
音楽と演技で兄に近づく奮闘
こっちのけんとさんはアカペラグループのメンバーとして活躍しつつ、YouTubeでの活動も本格化させ、実は5年前の紅白歌合戦にもバックコーラスの一員として出演していました。さらに2022年から現在まで立て続けに7曲のシングルをリリースし、なかでも2ndシングルの「死ぬな!」と6thシングルの「はいよろこんで」がネット上で話題に。
その経歴も音楽の内容も兄・菅田将暉さんとは大きく異なるうえに、チャンネル登録者数約65万人のYouTuberであることなども世間の人々やメディアの関心につながっています。
菅生新樹さんは大学を卒業した2022年に俳優活動をスタート。7月には人気脚本家・坂元裕二さんのオリジナルドラマで林遣都さんと仲野太賀さんがダブル主演を務めた『初恋の悪魔』(日本テレビ系)に出演し、しかもクライマックスにかかわる大役でした。