支持者たちが多く集まった

選挙戦中盤では「メディアの報道は本当に正しいのかどうか。県民の皆さんがご自身でネットやYouTubeを見て調べて判断している。何が正しいのか、何が真実かを、一人ひとりが判断されています」とも

 斎藤の街頭演説を1日も欠かさず、ライブ配信したのは、〈ふくまろネットニュースチャンネル〉を運営する金子浩樹 (43)だ。

 埼玉県から車で駆け付けたYouTuberで、選挙期間中は自費で車中泊やマンガ喫茶に寝泊まりしながら、斎藤を追い続けた。

「都知事選では石丸伸二さんを追いかけ、衆議院選挙では、日本保守党の百田(尚樹)さんを追いかけました。今回、斎藤さんを追いかけようと思ったきっかけは、高須クリニックの高須(克弥)院長の『斎藤氏を支持する』という投稿でした。そこから調べていくと、斎藤さんが大手のメディアにはめられたことが分かり、不憫で仕方がない、と思ったからです。斎藤さんを応援したいという思いからライブ配信を始めました」

 果たして収支は合うのか。

「石丸さんのときは100万円の赤字となり、百田さんのときはトントンでした。今回は、どうにか収支が合いそうです」

 私が取材した限りでは、斎藤陣営が聴衆に動員をかけたり、支援者に不正なお金を支払っているという証拠は見つからなかった。すべてが自然発生的に湧き起こったものだった。

ディープステイトと戦う

 県知事選挙の間、アメリカから、トランプが大統領に再選した、というニュースが飛び込んできた。しかも、当初、予想されていた僅差による勝利ではなく、圧勝に終わった。目の前で繰り広げられる知事選と二重写しになった。

 宍粟市に住む松並美陽(62)は、斎藤支持者であるとともに、4年前にトランプが大統領選挙に落選して以来、トランプを応援している。

「トランプを4年間見てきたので、今回の斎藤さんの一連の出来事が起こったときも、すぐにつながりました。正しいのは斎藤さんなんだ、って。トランプがディープステイト(闇の政府)と戦っていたのと同様に、斎藤さんも既得権益側と戦って潰されかかったんです」

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