「明るく元気な鉄平と、無気力で『面倒くさい』が口癖の玲央を見事に演じ分けています。ホストの仕草や話し方を真似るため、神木さんは実際にホストのYouTubeを見て研究しているそうです」(前出・テレビ局関係者)
視聴者からは、杉咲花(27才)、土屋太鳳(29才)、池田の女性キャストが絶妙との声もあがる。
「3人とも美女ですが、あえて印象が異なるタイプをキャスティングし、海外の人が見ても違いがわかりやすいようにしたそうです。
特に土屋さんと杉咲さんは現場でも仲がよく、『花』『たおっち』と呼び合っていつも一緒にいる。建物の老朽化が進む軍艦島では、廃墟の一部でしか撮影できないので日本各地に巨大なロケ地をつくって撮影していますが、2023年8月に第1子を出産した土屋さんは遠方のロケにお子さんを連れて参加することもしばしば。周囲に『この子もドラマに出演させちゃおうかな』と冗談ぽく語っていました」(芸能関係者)
和気あいあいの撮影現場でキャストが苦労しているのが長崎弁のセリフだ。実際、このドラマで方言指導を行い自身も出演している長崎出身の俳優・三井善忠さんが語る。
「脚本家の野木亜紀子さんが標準語で書きおろした台本をぼくが長崎弁に直して野木さんに戻し、そこからさらにニュアンスを訂正していきます。台本が固まったら長崎弁のセリフ部分を録音し、その音声データを役者さんが聞いて耳から体に入れていく。けっこう大変な作業ですが、神木さんは長崎弁と標準語を使い分ける役柄を見事に演じていらっしゃいます」
努力家揃いのキャストのなかでも、特に奮闘しているのが杉咲だという。
「杉咲さんは撮影初めから『大丈夫ですか。ここ変じゃないですか』と時々聞きに来ました。杉咲さんには3パターンの長崎弁を吹き込んだデータを渡して、それを聞き込んでよりレベルの高い方言に仕上げていました。その成果もあってか、彼女のセリフは、まるで“ネイティブのようだ”という声があがっていてうれしいです。多くの役者さんが長崎弁に熱心に取り組んでいただけたのはありがたく、今後も長崎の言葉を伝えていきたいと思います」(三井さん)
※女性セブン2024年12月12日号