私的訪問の可能性も
雅子さまによって行われる、令和流の国際親善。来年は、そんな雅子さまのご活躍の舞台が急拡大する見通しだ。宮内庁は今年8月、「令和7年度歳出概算要求書」を政府に提出。その中の「国際親善等経費」は前年度に比べて2000万円近く増額されている。さらにその内訳を見ると、前年度と同額または削減されている項目も多い中、両陛下の「借料及損料」が約3000万円上乗せされ、ほぼ倍増となっているのだ。
「『借料及損料』とは、何かを賃借した際に支払う費用のことで、いちばんわかりやすいのは、政府専用機や現地で移動するための車両の借り上げ費用です。両陛下のためのお車は『お召車』として現地当局から供与されますが、随行する職員らの車両やバスは現地で適宜借りる必要が出てきます」(前出・皇室記者)
この項目は、ここ5年ほどまったく変動がなかったが、来年度、突然増額された。ちなみに、秋篠宮家はこの項目は据え置きだった。
「増額の背景には、2022年、英エリザベス女王の国葬に私的に参列されたことがあると推測できます。イギリスと関係の深い両陛下とはいえ、各国から多数のVIPが集まる中で、イギリス当局に職員らすべての車を用意してもらうのは困難。最近の円安とあいまって、予想外の支出となったのかもしれません。今回の増額はその反省を踏まえてのことではないでしょうか」(前出・皇室記者)
「借料及損料」には、民間機をチャーターする際の料金も含まれる。
「両陛下は公務で外国を訪れる際は、政府専用機に搭乗されますが、私的訪問でご静養される際は民間機を押さえます。その費用が『借料及損料』に含まれるのです。来年は私的にせよ公的にせよ、海外へ渡航される機会が増える心づもりでいらっしゃるのでしょう。いずれにせよ、海外訪問の回数が増えるのであれば、雅子さまにとっても、『本領発揮のとき』というお気持ちではないでしょうか」(前出・皇室記者)
そもそも、外務省で華々しい活躍をされていた雅子さまが皇室入りを決断されたのは、国際親善の場でご自分の経験を生かしたいと思ってのことだった。
「雅子さまは婚約内定会見で、自身の役割について《皇室という新しい道で自分を役立てること》と思いを語られました。ただ、お世継ぎ問題に悩まれ、ご体調を崩されてからはなかなかそれが果たせませんでした。しかし愛子さまも成人され、雅子さまご自身の体調も上向いているようで、ようやく雅子さまの初心が実現しようとしています」(皇室関係者)
来る年、雅子さまが訪問されるのはどの国か。
「最有力候補はアメリカです。令和の時代の最初の国賓はトランプ前大統領夫妻でした。皇室では、国賓が来日し接遇した場合、こちらからも出向くことで答礼とすることもあります。来年早々にも、トランプ氏は大統領に再度就任しますから、その後のご訪問が濃厚です。トランプ氏と良好な関係を築きたい日本政府にとっても、両陛下の訪米は願ってもない機会です」(前出・皇室記者)
もう1か国は、ブラジルとみられている。
「ブラジルには日系人が多く暮らしていますし、陛下の初めての海外公式訪問先もブラジルでした。来年3月にはルラ大統領がコロナ禍以後、初めて国賓として訪日する。さらに来年は、日本とブラジルの国交樹立130周年にあたります。愛子さまのブラジル訪問を有力視する向きもありますが、雅子さまも現地への強い思いをお持ちでしょう」(前出・皇室記者)
雅子さまのご活躍の場は、ますます開かれていく。
※女性セブン2024年12月12日号