急遽2日の午後の受験校を変更し、もう一度第四志望を受験。ところが、2日の夜には4連敗という厳しい結果を突きつけたられることに……。
「四連敗。末っ子で、甘ったれた感じで育ってきた娘には間違いなく、これまでの人生で最大の試練だったと思います。
2日の夜、娘は“明日は鷗友は受けない。代わりに第二志望をもう一度受けたい”と言い出しました。どこかから合格をもらっているならまだしも、ほぼ負け戦だとわかっている第一志望に残りわずかな受験機会を使ってしまうわけにはいかない状況であることを理解していたのでしょう。
前日に引き続き、土壇場での作戦変更です。その作戦変更に、私も夫も同意しました。
しかし同時に、私の心には、複雑な思いも芽生えていました。“だったら、やっぱり最初から鷗友は諦めて、1日午前も第二志望を受けておけばよかったのに……”」(Aさん)
結果的には、第四志望への三度目のチャレンジで合格をつかみ取ったAさん親子。
「“最悪、ここでもいいか”と思って見下していた学校の合格で、こんなにも喜んでいる自分たち。やっとあの子の笑顔が見られたうれしさと、中学受験の怖さと、自分たちの愚かさを感じていました」(Aさん)
2月1日午前の1回の入試だけ行っている学校は、開成や桜蔭などの御三家や早大学院、慶應普通部など、わずか11校。ほとんどの学校が複数の受験日を設定している。どのタイミングでの受験を選ぶのが我が子にとって最善の策なのか、頭を悩ます家庭も多いだろう。難解なパズルをどう組んでいくのか、家庭での判断もますます難しくなっているのが現状だ。