「●」について語った渡邊渚アナ

自身の「好奇心」について語った渡邊渚アナ(撮影/松田忠雄)

フジ時代の働き方は幸せだったか?

 以前の会社(フジテレビ)を退職するまで、私は“労働は罰”と思っていた。仕事に行きたくないと憂鬱に思ってしまう日の朝は、「憲法で勤労が義務づけられているから」と心の中でつぶやきながら出勤していた。

 当時は朝2時(もはや深夜)に起床し出社。朝の情報番組の生放送を8時までこなして、その後は別の番組のリハーサルをやり、22時過ぎまで収録して、翌日も2時に出社するということがザラにあった。おまけに年5日の有給休暇もまとめてとることはできず、4日と半日×2日といった具合に取得していた。

 それでもアナウンサーの勤務形態はまだいいほうで、局の社員ではない制作会社所属のADさんは超長時間労働とそれに見合わない報酬で、突然“飛んでいく”スタッフは数え切れないほどいた。

 現役で働いていた時は若くて体力があり、やりがいも感じていたからなんとか乗り越えられたが、あの生活をしていた頃が幸せだったかと聞かれると首肯しがたい。あの頃は、給料=やりたくないことをやった対価と捉えていたし、でもその稼いだお金を使う時間はなくて、何のために働いているんだっけ? とよく考えていた。

有給取得なのに「お菓子を配る」謎の文化

 4ヶ月前、パリオリンピックに行った際に、バレーボールの会場であるドイツ人と仲良くなった。その人は「オリンピックの開催期間中ずっとパリにいる」と言うので、私は思わず「仕事は?」と聞いた。すると「そんなのいつだってできるじゃないか! パリオリンピックは今だけだよ!」と熱い言葉が返ってきた。

 詳しく聞くと、彼は見たい試合がない隙間の時間に、最低限の連絡やオンライン会議を2時間やるだけで、仕事は今セーブしていると話してくれた。あ、自分の見たい試合が優先で、それ以外の時間を仕事に充てるのか、と純粋に驚いた。「オリンピックが終わったら、しばらくは仕事を頑張る」とも言っていたから、その時々で仕事と趣味の優先順位は変わるようだ。

 日本で働いていると、仕事が最も重要で、自分のやりたいことは二の次。我慢を美徳としがちだ。仕事を休んでやりたいことを優先すれば非常識と言われることもあるし、有給で旅行にいった後には詫びるようにお土産を配る。「お菓子を配る文化、謎だよな」と常々思っていた。休むことは権利なのに、なぜ悪いことのように捉えてしまうのか。

 

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