高山若頭の姿は何処——
司組長の到着から2時間後の10時31分。再びガレージが開き、執行部・直参組長が姿を現した。車から現れたのは京都の老舗暴力団・会津小鉄会の高山誠賢会長だ。
「会津小鉄会は今年9月に継承盃が行なわれ、高山会長が就任した。もともと高山会長は六代目山口組の直参組織だった淡海一家を率いていたため、山口組の直参組長が組織を離れて他団体のトップを継承するという史上初の事例で話題になりました。
高山会長は会津小鉄の四代目の実子で、大学卒業後、金融機関で働いていましたが、渡世入り(ヤクザになる)の際に修行として六代目山口組の中核組織である弘道会に入っていた。司組長、高山若頭に可愛がられていたようで、そうした縁もあって今回の異例の移籍が実現したのではないか」(前出・実話誌記者)
こうした経緯からか、現在弘道会を率いる竹内会長は頭を下げる高山会長の背中にポンと手を添える場面もあった。ただ、ここでも高山若頭の姿は確認できなかった。