双子漫才師という「物語」
──賞レースはドラマ性のある組、物語を持っている組が強いと言われがちですが、そういう意味では、ラストイヤーで初出場、さらに双子漫才師という特徴は大きな要素になりえますよね。
拓:アナザーストリー(優勝後、王者を中心に制作される舞台裏のドキュメンタリー)は作りやすいと思いますよ。ABC(朝日放送)のスタッフさんに「ダイタクさんが優勝したら、素材は死ぬほどあるんで」って言われましたから。
大:ここ数年、2回戦、3回戦からずっと密着されているので、映像はたくさん残っているんじゃないですか。M-1関連のカメラマンさんもディレクターさんも、ほとんど顔見知りになりました。僕らの決勝進出が決まったときは、そういう人たちも泣いてくれましたね。
──大さんは準決勝前日、酒を抜いて、それがよかったんですよね? 決勝前日もまた酒を控えるのですか。
大:酒を飲まないと、翌日、体調がいいことは間違いないんです。なので、やるかもしれませんけど、ゲンを担ぐみたいな意味でやることはないと思います。僕らはギャンブラーなので、ゲン担ぎが何の意味もないことは知ってるんで。何をしようと勝つときは勝つし、負けるときは負けるんです。
(了。前編から読む)
■取材・文/中村計(ノンフィクションライター) ■撮影/山口京和
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