玉木氏は不倫スキャンダル報道で「役職停止3か月」の処分中だが、スキャンダル発覚後も国民民主党の支持率は上昇。朝日、読売、毎日など新聞各紙の世論調査では軒並み野党第一党の立憲民主党を上回っている。
ちょうど3月4日が玉木氏の処分が終わり代表に復帰するタイミングだ。玉木氏を長く取材してきた前出・藤本氏が語る。
「玉木氏がきっちりケジメをつけて3月に国民民主の代表に復帰すれば、次期総理の可能性が見えてきます。国民民主党は総選挙後も支持を大きく伸ばしている。世論調査の次の総理に相応しい政治家で玉木氏がトップになっていれば、自民党もその存在を無視できないでしょう。村山政権と同じ構図で、玉木首相誕生はあり得る」
自民党は1994年に社会党、新党さきがけと3党連立を組んだ際、223議席を持つ第一党だったにもかかわらず、70議席しかない社会党の村山富市・委員長を首相に担いだ。
「石破首相が退陣した後、改めて国民民主党の103万円の壁引き上げ要求を全面的に受け入れて玉木氏を首相に担ぎ、自民、公明、国民民主の3党で連立を組む。そうすれば国民の支持も得られるし、参院選を自公国で戦ったほうが有利という計算が成り立つ。3月石破退陣のケースでは、他の自民党の首相候補より玉木首相のほうがかなり可能性が高いシナリオだと思います」(同前)
(後編に続く)
※週刊ポスト2024年1月3・10日号