大連立と言っても、亀井氏が想定している相手は立憲民主党ではない。玉木首班による連立政権だと言う。
「あそこ(立憲民主)は労組がついているから自民党としては組めないだろうが、小沢一郎には10人くらい子分がいる。国民民主の玉木を首班にして自公と国民民主、小沢を含めた立憲民主の一部と連立をつくればいい。
連立を組む場合、小さい政党が大である自民党を助けようとは思わんでしょう。小さい政党をシャッポに据え、大きな自民党がこれを助ける。こうしないと小っちゃい政党とは組めない。権力を持つためには、自民党は嫌でも納得せざるを得ない。自社さの時もそうでした。ただし、玉木を総理にする場合、石破は総理を辞めなければならないが、引導を渡せる者がいるかが今の問題だな」
追い込まれれば自民党内の空気も変わる。ある自民党関係者は「予算が成立しないとなれば、当座の危機を脱するために“玉木総理やむなし”の声が高まるだろう」とした。
公明までも野党側に
その石破首相はたとえ3月国会を乗り切れたとしても、さらに危機が続く。25年前半最後のヤマ場は通常国会会期末の6月。夏の参院選を前に、野党が対決姿勢を示すために内閣不信任案を提出するのは確実とされる。
その場面もカギを握るのは国民民主の動向だ。国民民主が野党側に同調して賛成に回れば、内閣不信任案は成立し、石破首相は内閣総辞職か、解散・総選挙かの選択を迫られる。
「石破さんは『国民の信を問う』と衆院解散を打つでしょう。そうなれば7月に衆参ダブル選挙が行なわれることになるが、今の自民党が衆院の過半数を回復できる可能性は極めて低い」(政治評論家・伊藤達美氏)