大阪桐蔭時代に夏の甲子園第100回記念大会の優勝投手となった元日本ハム・柿木蓮

大阪桐蔭時代に夏の甲子園第100回記念大会の優勝投手となった元日本ハム・柿木蓮

「悔いはない。でも、すぐに野球をやめようとも……」

 2024年シーズンも爪が割れるアクシデントがあって支配下にはなれず、柿木は白星も黒星もつかないまま、2度目の戦力外通告を受けた。

「プロ野球選手として何もしていないですよね。ただ、悔いはないです。悔いを残さないように毎日を過ごそうとしてきましたから。だからといって、すぐに野球をやめようとも思わない。もう一度、勝負したいです」

 柿木が大阪桐蔭に入学したのは2016年4月だ。夏の選手権大会が100回目を迎える2018年に3年生となる柿木らの世代は、入学の前から逸材揃いだと注目を集めていた。根尾昂(現ドラゴンズ)や藤原恭大(現千葉ロッテ)らが中学時代から名を馳せるなか、佐賀出身の柿木もボーイズジャパンに選ばれた注目選手の一人だった。

「僕は野球しかやってこなかった人間で、学力があるわけでもないし、高校からプロに行くために大阪桐蔭に進学することを決めました。声をかけてもらったのは中学2年生の夏前でした。その年の8月に桐蔭は全国制覇するんですけど、とにかく打ち勝つチームでしたね。僕が中学時代に所属した東松ボーイズは、打てないチームだったんです。全国大会でも0対0で試合が進んで、僕がマウンドを降りたあとに点を取られて負けるようなことが続いた。だから高校は、打てるチームに行きたいという思いがあった」

 中2の夏前には声が掛かっていたというのだから、いかに大阪桐蔭の指導者が柿木に期待していたかがわかる。

「入学するまで僕は、自分は野球エリートだと思っていました。それは桐蔭に入学してくるような選手のほとんどがそうだと思うんですけど、自分はエリートなんかじゃないとすぐに気付かされました。先輩だけじゃなく、同級生のスイングスピードからしてえぐかった」

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