唐十郎さんとご一緒したことはありませんが、その昔、新宿に唐さんの紅テントを観に行ったことはあります。その後も家が近所だったから、顔を合わせると挨拶をしていました。息子の大鶴義丹とは、『山村美紗サスペンス 京都女優シリーズ』(フジテレビ系)などで何度か共演したので、仲良くしていたんですよ。
親しかったといえば、渡哲也クンとはよくゴルフに行きました。一度、渡クン、綿引勝彦、前田吟と一緒に、前田吟の軽井沢の別荘に泊まって、一緒に遊んだこともありました。何をやって遊んだ? 具体的には言えません。言えないことばかりやっていました(笑)。楽しかった。でも、みんな亡くなっちゃって。あ、前田吟はまだ生きているか(笑)。
この前、メディアのインタビューを受けたら、1970年代に時代劇『破れ新九郎』(テレビ朝日系)で共演したせんだみつおから連絡がありました。萬屋錦之介さん、田中邦衛クンらと一緒に出演していたんですけど、あいつは撮影中、ふざけてばっかしで。素っ裸の上に着物をひっかけて、本番だっていうのに、仕出し(エキストラ)の若い女の子の前ではだけて「ワッ」とやったりして(笑)。今やったら捕まるでしょうけど、当時はみんな、ひっくり返って笑っていました。
『徹子の部屋』からお話もいただいて、この4月にオンエアされました。収録の少し前にテレビ朝日の会議室で、ディレクターを交えて事前の打ち合わせを念入りにして。徹子さんはゲストを大事にして、ずいぶんいろいろ調べて、いかにゲストが引き立つように持っていってくださる方。もうお年だから、足が悪いみたいです。年齢は足にきますから、僕も毎日5000歩ほど歩いています。もう少しだけ人生を楽しみたいと思っています。
取材・文/中野裕子(ジャーナリスト) 撮影/村上庄吾