恩人だという神田正輝の素顔について語った(撮影/小林忠春)

恩人だという神田正輝の素顔について語った(撮影/小林忠春)

 出演者は東京からいらっしゃる方が多いのですが、制作スタッフの方は地元の大阪の方が多く、番組外でもスタッフさんと遊ぶことが多くなりました。「お茶行こうよ」「ご飯行こうよ」「コストコ行こうか」って。スタッフさんの家に集まったりも。今でも、そんな交流を続けています。

 ロケの思い出もいっぱいあります。本当に、体を張った体験をたくさんさせていただきました。全国のありとあらゆる土地を訪れて、いろんな体験をさせていただきました。

 たとえば、日本一高いバンジージャンプの「岐阜バンジー」(高さ215メートル)。プライベートでやりたいという人が信じられないくらい、私はバンジーが苦手。なのに、私が飛ばないと、ロケが成り立たないから飛ぶしかなかったんです。

 下を見なければ飛べるかな、と思って下を見ずに上ばかり見ていたら、ディレクターさんが「美佳さん、ちょっと下見てもらっていいですか? 下はどんな景色が広がっていますか?」って! もう、死ぬ思いで下を見て、最後に身を投げ出しました。人間ってそこまでの経験をすると、逆にこれまで自分が悩んでいたことなんてちっぽけだなーってさえ思えましたね(笑)。

 あと、スノーボードの体験。『旅サラダ』で初めてゲレンデに行って体験したのが楽しくて、今も家族で毎年雪山に通っています。人との出会いもたくさんありました。『旅サラダ』のロケ先で出会った方と連絡をとりあうようになり、この夏、“令和の米不足”でスーパーからお米が消えたときには、お米を送っていただきました。

 そもそも、『旅サラダ』のお仕事があったからこそ、大阪へ移住することになりましたし、『旅サラダ』は私の歩んできた人生、ライフスタイルに密着し、本当に大きな転機を与えてくれた番組でしたね。

第2回に続く

取材・文/中野裕子(ジャーナリスト) 撮影/小林忠春

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