「いやいや、目の行き届く範囲でやりたいんです。商品開発はやっていますけど。ベースジェルの開発はもう1年半ぐらい続けていますし、小学生向けの小さいネイルチップの販売とかも考えています」
ギャルモデルとして人気を獲得し、テレビでも活躍した小森さん。実業家としても好調だ。うまくやってこられた秘訣は何なのだろうか。
「自由な私を受け入れてくれる『Popteen』の編集の方々や、使ってやろうと思うテレビ局の方たちに、たまたま出会えたからじゃないですか。実力とかじゃなく。
テレビに出て忙しくしていた頃は、うまくいったら全部自分の手柄、と思ってしまっていたんだと思います。当時は休みはないし、寝る時間もないほど忙しくて、自分のことで精一杯。目の前の仕事を一生懸命やることしかできなくて、周りを気遣う余裕がなかったからそう思っていました。今は周りを気遣う余裕ができて、考え方が変わりました」
考え方が変わったのは、小森さんの根っこに親や祖母の教えがあったからだという。
「高慢にならないように、周りに感謝しなさい、とことあるごとに言われていました。今は自分自身より、親とかスタッフとか周りの人たちの人生を豊かにしたい、と思っています」
取材・文/中野裕子(ジャーナリスト) 撮影/山口比佐夫