眞子さんと賀陽家の縁談
「天皇家のひとり娘」である愛子さまの結婚相手は、世間の関心事だ。これまで何人ものお相手候補が浮かんできた。幼少から学習院の同窓で大手造船会社の御曹司や、やはり学習院の同窓で医師の家系の野球部エース、さらに華道家元の孫の“華道界のプリンス”などだ。また、愛子さまが勤務される日赤では、学習院の卒業生かつ、日赤の関係者を対象とした「日赤桜友会」という組織が新たに作られるという。
「この組織は愛子さまにとって、仕事のことはもちろん、プライベートについても相談できる貴重な場になるでしょう。ゆくゆくはご結婚のお相手につながるような、新しい出会いも期待できるのではないでしょうか」(学習院関係者)
お相手の最有力と目されてきたのが、旧皇族に連なる「賀陽家」の子息だ。旧皇族とは、戦後に皇籍離脱をし、民間人として生活することになった11宮家51人の皇族のことを指す。旧賀陽宮家はその11宮家の1つで、現在当主を務めるのは、離脱時の当主・恒憲王の孫である正憲氏。
「正憲氏は学習院の出身で、天皇陛下とは幼稚園から大学まで一緒に過ごした学友に当たります。過去には、黒田清子さん(紀宮さま)のお相手候補として名前が挙がったこともありました。
正憲氏には2人の息子がおり、長男は愛子さまの6才年上、次男は4才年上と、年齢的にも適しています。兄弟ともに幼稚園から高校まで学習院で学ぶなど、皇室との関係も近い。特に次男を、愛子さまのお相手としてふさわしい、と推す宮内庁関係勢力があることも事実です」(皇室ジャーナリスト)
賀陽家に白羽の矢が立った背景には、前述の「皇族数を確保する議論」も深く関係している。
「賀陽家の子息たちはれっきとした『男系男子』なのです。愛子さまとのご結婚後、夫を皇族として扱うことへのハードルは、一般人を迎え入れることよりも格段に低くなり、皇族数確保につながる。しかも、愛子さまとの間に男子が生まれれば、その子は『男系男子』であり、皇位継承の問題にも光明が差す。皇室が抱える諸問題を一足飛びに解決できる相手であるわけです」(前出・皇室ジャーナリスト)
元NHK政治部記者の岩田明子氏は『月刊文藝春秋』(2022年12月号)に寄稿した「安倍晋三秘録」のなかで、安倍元首相が「旧皇族の男系男子が、現在の女性皇族の配偶者または養子になる場合、その男性も皇族となり、その子どもは皇位を継承し得る」との考えを示していたことを明かした。
「第二次安倍政権下の2016年頃には、官邸内の皇室制度検討チームが、愛子さまのお相手となりうる年齢の男系男子をリストアップし、旧宮家関係者らから、水面下で“旧皇族の男系男子の皇族復帰”や“愛子さまのお相手”に関する極秘のヒアリングがなされていたという情報がありました。その筆頭にあったのが賀陽家であり、年齢的に合っていたのが2人の息子たちだったわけです。
当時はまだ眞子さんの結婚前で、“賀陽家の長男と眞子さまを自然な形で出会わせられないか”と画策する動きもあった。その流れが佳子さま、愛子さまへと続いている。背景には、保守派の男系男子への固執があるのです」(政治ジャーナリスト)
かくして賀陽家の子息が有力視されるようになり、水面下で可能性を探る動きもある。だが、それに対して深刻な懸念を抱かれているのが、愛子さまの父上である天皇陛下なのだという。
「結婚のことも含めて、いろいろ将来のことも話し合う機会というものがあるかと思います」
2021年の誕生日会見で、愛子さまの将来について尋ねられた陛下はそう話された。そのお言葉からは、以前から愛子さまの将来が“既定路線”のような形で決まっているとは感じられない。
「陛下ご自身が、皇室の因習にとらわれず、雅子さまを自ら結婚相手として選ばれました。皇太子妃になることを固辞された雅子さまへの“雅子さんのことはぼくが一生、全力でお守りしますから”というプロポーズはあまりに有名です。
自然に惹かれ合ったふたりが、将来を誓う。陛下は愛子さまのご結婚にもその形を望まれているそうです。旧宮家の男系男子であることよりも、愛子さまが寄り添いたいと思う相手であることを優先されたいのです」(別の宮内庁関係者)
聡明な愛子さまは、父親のそういった考えを充分理解されているはずだ。一方で、愛子さまの“皇族としての責任感の強さ”が、陛下に心配を募らせることにつながっているという。
「愛子さまは2022年の成年会見で、両陛下に対し“これからも長く一緒に時間を過ごせますように”という言葉を贈りたいと話されました。『生涯皇族』の覚悟の宣言と取れるものでした。
皇族の減少問題に、愛子さまは当事者として痛切な思いを抱かれているでしょう。“自分の結婚相手選びが、皇室の存続にまでかかわる”とまで考えた愛子さまが、旧宮家の男系男子を結婚相手として選ばれるという事態が起きることに、陛下は不安なお気持ちを抱かれているのではないでしょうか」(前出・別の宮内庁関係者)
父が下した結論を、愛子さまはどう受け取られるだろうか。
※女性セブン2025年1月16・23日号