ロバーツ監督は投手・大谷をどう起用するのか(時事通信フォト)

ロバーツ監督は投手・大谷をどう起用するのか(時事通信フォト)

打者専念が投球にプラス

 昨年打者に専念したことが投球にプラスに働くという見方もある。

 投手から野手、その後さらに投手へと再転向しして「松井秀喜キラー」として活躍した元阪神の遠山奨志氏はこう言う。

「リハビリの動画を見る限り、順調な回復に見えます。野手から投手に再転向する時、1年かけて野手から投手の身体に変えました。野手は強い筋力を、投手は繊細で柔らかい筋力を必要とする。そのためトレーニングも違いますが、大谷君の場合は制球力より腕の振りで投げていた投手で、それも右投げ左打ちと元々バランスよく筋肉が鍛えられている。

 そのうえ昨季は、打撃だけでなく走塁に力を入れた。足腰の筋力や瞬発力を鍛えたため、投手に必要な下半身の安定と蹴りの強さでプラスアルファが出てくるのではないか」

 ヤクルト時代の3度のトミー・ジョン手術を含め9度もメスを入れた館山昌平氏(現マルハン北日本カンパニー硬式野球部監督)は、自身の経験を踏まえこう語った。

「手術によって肘だけでなく体自体も変わります。術後の自分を受け入れ、その時の年齢やチームに求められることを考えながら、新しいプレースタイルで取り組んできた。大谷君も2度目の手術でどのようなパフォーマンスができるかワクワクしているのではないか。どのような投球になるのか楽しみです」

 これまで数々の試練を乗り越えてきた大谷は、さらに進化を遂げた姿を見せてくれるに違いない。

取材・文/鵜飼克郎

※週刊ポスト2025年1月31日号

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