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【潜入】和田毅氏“引退直後の左腕塾”に大竹耕太郎、小島和哉ら、若手投手が続々参加 受け継がれる“和田イズム”

早大の後輩で、ホークスでともにプレーしていたこともある阪神・大竹耕太郎は2022年から和田塾に参加している

早大の後輩で、ホークスでともにプレーしていたこともある阪神・大竹耕太郎(右)は2022年から和田塾に参加している

 日本球界でホークス一筋を貫き、昨年限りで現役を退いた左腕・和田毅氏(43)は、今年もグラウンドに立っていた。球団の垣根を越えて慕われる和田が後輩たちに遺すものとは──。スポーツライターの田中周治氏がレポートする。

練習開始前、現役の後輩選手たちのために、率先してトンボで雪かきに励む

練習開始前、現役の後輩選手たちのために、率先してトンボで雪かきに励む

「久しぶりに落ち着いた正月でした。おせちをつつきながら、箱根駅伝を見たりして。家族とゆっくり過ごしました」

 そう語るのは、2024年の日本シリーズ終了直後の11月に、現役引退を電撃発表した元福岡ソフトバンクホークスの和田毅だ。

 1月10日、うっすらと雪が降り積もる長崎ビッグNスタジアムに和田の姿はあった。現役を引退した今年も、2019年から同地で続けるキャンプ前の自主トレ“和田塾”を開催している。和田の現役時代の背番号にちなんで「チーム21」と名付けたこの自主トレには、球界の若手左腕たちが、チームの垣根を越えて参加志願してきた。

「僕が引退を発表する前に、何人かの選手から『来年もお願いします』と言われていたんです。1人や2人なら訳を話して断ろうと思ったんですけど、10人近くが参加を希望してくれたので、最後の自主トレを行なうことにしました」

 主な参加メンバーは、2年連続で二桁勝利をあげている阪神・大竹耕太郎やロッテ・小島和哉のほか、ドラフト1位入団でローテーションを守っている楽天・早川隆久、西武・隅田知一郎など。和田の母校・早大野球部出身の後輩たちを中心に、今年も期待のサウスポーが集った。

 トレーニングメニューは例年通り、和田が決めていたが、本人はフル参加することはなく、練習用具の準備から練習のフィードバック用動画撮影まで、裏方に回るシーンが多かった。

 取材日の1月10日も、選手たちの誰よりも先にグラウンドに出て、1人で黙々と雪かきをする姿があった。

「後輩たちのために」という姿勢が印象的で、改めて「現役を引退したんだな」と思わされる。

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