かつてギネス世界記録にも認定された希代の名司会者・みのもんた(80才)。病を患い、芸能界の一線を退いても、そのサービス精神は衰えることなく、居合わせたファンには「お嬢さん」と呼びかけた。そんな彼が、生死も危ぶまれる緊急事態を迎えていた──。
「牛タンの大きな肉片をほとんど噛まずに飲み込んでしまったようです。お連れのかたが急いで背中をさすっていましたが、息ができずにすごく苦しそうにしていて……。すぐに救急車が呼ばれましたが、かなりつらそうにされていたので心配です」(目撃者)
1月16日の午後7時頃、東京・港区にある芸能人御用達の高級焼き肉店で夕食を取っていたみのもんたが、肉を喉に詰まらせて窒息状態に陥り、都内の大学病院に救急搬送された。現在(1月20日)も入院中で、関係者によれば一時は意識不明の重体だったという。
「みのさんは昔からの店の常連で、以前はかなりの頻度で好物の焼き肉やホルモンを食べに来ていました。5年近く前にパーキンソン病を患ってからも月に1、2度は運転手のかたに支えられながら店に来て、お酒もよく飲まれていたと思います。
年配の女性から声をかけられると“お嬢さん”なんて返してサービス精神が旺盛でね。テレビで活躍していた頃に比べればだいぶおやせになっていましたが、年齢の割にはお元気そうに見えましたよ」(店の常連客)
高齢者が食事中に肉や餅、パンなどの塊をよく噛まずに飲み込んで、呼吸困難に陥る事故は少なくない。済生会大牟田病院の院長で胃腸科部長の稲吉康治さんが解説する。
「飲み込んだ食べ物や唾液などが食道ではなく誤って気道に入ることを誤嚥と言い、本来、飲み込むはずのないものを誤って飲んでしまうことを誤飲と言います。みのさんのように焼き肉店などで肉を喉に詰まらせたケースは誤飲に当たり、ステーキハウス症候群(食塊異物による食道閉塞)を発症した可能性も考えられます。
主な症状は食事直後の胸部の痛みや嚥下障害、嘔吐などで、高齢者の場合は流し込んだ水や詰まった食べ物などで誤嚥を引き起こすこともあります。窒息や誤嚥性肺炎を発症すれば命の危険も生じるため、特に注意が必要です」
フリーアナウンサー時代はひと晩に4、5軒のクラブをはしごして飲み歩き、「銀座の帝王」と呼ばれたみの。若い頃から持病の糖尿病や脊柱管狭窄症に悩まされてきた彼が、パーキンソン病を発症したことを明かしたのは2020年11月、76才のときだった。
「みのさんは手足がこわばり、筋肉が衰えるため、日常的な動作がスローになってしまうと話していました。初めのうちは、なんでこんな簡単な動きができなくなったんだ?と苛立つこともあったそうですが、フィットネスバイクを購入して懸命にリハビリを続けたことで症状の進行を遅らせることができたのだとか」(芸能リポーター)