籠城生活を続ける中居正広(2021年)

新幹線から降りた中居正広(2021年)

中居氏の件と“相似形”をなす港社長の誕生会

“お答えできない”を繰り返した会見だったが、社内で批判を浴びたのが、A氏が中居のためにフジの女性アナを集めた別の飲み会でもトラブルが起きたとする『週刊文春』の報道をめぐる問答だった。記事では現役女性アナが匿名で「私もAさんに“献上”されました」と証言し、性的被害につながりかねないトラブルがあったと報じられた。そのことについて港社長は「私はないと信じている」と話したのだ。社員は「どの口が言っているんだ」と呆れる。

 なぜか──それは、港社長のための“懇親会”にも、女性アナが参加させられていたからだ。そしてその会を開いた人物こそ、渦中のA氏だった。

 港社長といえば、とんねるずを起用してヒット番組を連発した名物社員。2015年から共同テレビ社長を務め、2022年6月にフジテレビ社長に就いた。

「この時、Aさんが発起人となって、社長就任祝いとセットのような形で港さんの『誕生日会』が開かれたそうです。参加者は10人程度ですが、男性幹部社員に交じっていたのが、ほかならぬ今回のトラブルの被害者・X子さんでした。“エース級”の女性アナとともにA氏の手引きで参加させられたそうです」(同前)

 既に報じられた“献上”トラブルと同じ構造の飲み会が港社長のために開かれたとする証言だ。これはフジ全体に蔓延る問題だとこの局員は言う。

「誕生会の構図は中居氏の件とも“相似形”。港社長──A氏ラインに限った話ではない。“社内の実力者に気に入られた者が出世する”という組織のあり方の問題だと思う」

 後編ではX子さんが港社長の会見に対する痛切な思いを明かすとともに、誕生日会に出席させられたことついても告白する。

後編に続く

※週刊ポスト2025年2月7日号

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