佐々木朗希(23)のポスティングによる移籍先がドジャースに決まり、大谷翔平(30)、山本由伸(26)との「侍ローテ」が期待される。だが、その一方で佐々木の“最大の武器”に深刻な懸念が生じていた──。
佐々木が“令和の怪物”の異名を取るようになったきっかけは、大船渡高3年時の2019年に163キロの球速を記録したことだった。大谷が持っていた当時の高校生最速記録(160キロ)を更新。ロッテ入り後は、史上最年少で完全試合を達成した2022年に最速164キロをマークし、翌2023年に日本人最速タイとなる165キロを投げた。
だが、その佐々木のストレートに大きな異変が生じているのだ。
昨シーズンは最速162キロにとどまり、ストレートの平均球速も前年の159キロから155.9キロへと“失速”した。
《佐々木の球速が低下した原因を分析し、二度と起こらないようにするプランを立ててほしい》
昨年末、佐々木の代理人ジョエル・ウルフ氏は、佐々木獲得を目指すメジャー各球団にそんな「宿題」を提示していたことまで明らかになり、関係者には衝撃が走った。
「プロ入り後、年々ストレートが速くなっていた佐々木ですが、たしかに昨シーズンは急に球が遅くなった。メジャーを視野に入れて肩に負担をかけないよう手を抜いているという見方も出回ったほどですが、メジャーの各球団に原因究明と回復プランを求めていたとなると、球速の低下が本人も修正できない深刻なトラブルであると考えるのが自然です。記者たちの間では“本当に悩んでいたのか……”という声も出ています」(スポーツ紙デスク)
昨年4月7日のオリックス戦のことだ。7回3安打2失点9奪三振、最速158キロでシーズン初勝利を挙げた佐々木は、お立ち台でこう述べていた。
「最近あんまり球が速くないので……あんまり疲れていないです。150(キロ)台しか出なくなっちゃったので、まだまだ投げられると思います」
この時は冗談めかして満員のスタジアムを沸かせていたため、関係者も深刻には受け止めていなかった。しかし、その裏で本人は根深い問題として頭を悩ませていた可能性が出てきたのだ。