ドジャース・大谷翔平選手(30)の口座から1700万ドル(約26億3000万円)を不正送金したとして、銀行詐欺罪などに問われている元通訳の水原一平被告(40)。1月23日(日本時間)、米連邦検察は4年9か月の禁固刑と、釈放後3年間の保護観察、大谷選手への1697万5010ドル(約26億円)の賠償金支払いなどを求めた。
一方の水原被告は情状酌量を求めて、裁判所に申立書を提出。 NEWSポストセブンは、水原被告の供述などが記載された複数の申立書を入手した。その書類のなかで水原被告は「大谷選手がアメリカでプロ野球選手として最高のキャリアを送れるよう、仕事に心血を注いできたと自信を持って言えます」と主張していた──。【前後編の後編。前編から読む】
大谷選手と妻に対する感謝と謝罪
水原被告は2017年、大谷選手が北海道日本ハムファイターズからロサンゼルス・エンゼルスへ移籍したことに伴い、大谷選手の専属通訳としてエンゼルスに所属した。以来、2024年に不正送金事件が発覚し解雇されるまで、通訳兼マネージャーとして公私ともにサポートしていた。
水原被告は裁判所に提出した書類のなかで、大谷と自身の妻に向けて感謝の言葉を並べ、謝罪の意を伝えている。
《私は野球選手として、また人間として大谷選手を心から尊敬しており、彼がグラウンドで最高のパフォーマンスができるよう、自分の人生を捧げることを誓いました。彼の信頼を裏切るようなことをしてしまい、本当に申し訳なく思っています》(裁判資料より一部抜粋。以下同)
そんな大谷選手をともに支えた自身の妻のA子さんについては「大谷選手と私を、長年にわたって精一杯サポートしてくれました」と記している。5年間の交際を経て2018年にA子さんと結婚した水原被告だが、渡米後はすれ違いの生活が続いていたという。
《妻は一晩中アメリカの税関で2度拘束され、行き来が多いことを不審に思われて1度は強制送還されました。妻はそれらの経験がトラウマになり、2022年までずっとアメリカに来ることができなかった。今振り返ると、1年間ずっと妻に会えなかった空白をギャンブルが埋めてくれたような気がする》