可愛さ余って、法にふれてしまったのか──(時事通信フォトより)

可愛さ余って、法にふれてしまったのか──(時事通信フォトより)

「2人とも希少種であることはわかってはいたんだろうけど、こんな大事になるとは思っていなかったはずですよ」と話すのは前出の地元住民だ。

 各社の報道によると、当初は10匹だったカメは夫婦のもとで繁殖を続け、数十匹の“大所帯”になるまで増えていたのだという。

「夫婦がカメを飼っていたことは島のみんなが知っていましたよ。そもそも儲けのためにカメを繁殖させて“横流し”していたのであれば、人目につかないようにこっそり飼っているはずですが、そんな素振りはなかった。

 ただカメがかわいくて一生懸命育てていたら、思いがけず繁殖したということなんじゃないでしょうかね。あの夫婦は、アヒルやインコなんかもたくさん飼っていましたから。純粋な動物愛が高じて個体数が増えていったんだと思います」(前出の住民)

 この住民によると、夫婦は愛情を注いで育てたカメを知人からの求めに応じて譲渡するなどしていたともいう。

「ただ、お金を取ってどうこうということではありません。譲ってほしいという人にはお金を取らずにカメを託していましたから。事件が発覚した経緯? それはわかりませんが、カメを譲った相手から餌代として4万円を渡された、と言っていたことがありましたね。とはいえ、それも『向こうから渡してきた』と言っていましたから、カメで荒稼ぎしてた、なんてことはないと思いますよ。むしろ餌代やなんやらで儲けなんてなかったはずです」(同前)

 今回、事件を摘発したのは、警視庁・生活環境課内にある希少な野生動植物の密輸や密売、密猟などの捜査を担当する係だとみられる。この係は、女優の橋本環奈主演でドラマ化もされた「警視庁いきもの係」のモデルになったことでも知られる。

「いわゆる『いきもの係』を含む生活環境課は、啓発の目的もあり、メディア受けしそうな事件を多く扱う部署でもある。もちろん逮捕の罪名となった『種の保存法違反』は、罰則として懲役5年以下、500万円の罰金が科される重罪です。まして、希少動物の保護を率先して範を示すべき水族館関係者が関与していたのは看過できません。ただ、さまざまな条件が重なったためにこれほど大きく報じられてしまったという面もあるような気がします」(前出・警視庁担当記者)

 行き過ぎた「動物愛」がもたらす代償は大きかったようだ。

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(中央)
「赤い状態でした…こちらを向いて…」田村瑠奈被告の母が目撃した浴室の被害者、証言で明かされた“戦慄の時間”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
都民に愛されるサンシャイン水族館の館長らが”希少カメ”をめぐり逮捕された(時事通信フォトより)
サンシャイン水族館の「ビルマホシガメ」を沖縄離島で違法繁殖した“生き物大好き夫婦”の素顔「アヒルやインコも」
NEWSポストセブン
鶴瓶が語った中居氏の騒動
《困惑の鶴瓶を直撃》沈黙破り明かした中居正広から「ごめんなさい…ごめんなさい」引退前の謝罪、CM写真削除、“X子さん同席BBQ”当日のこと
NEWSポストセブン
硫黄島に足を運ばれることになった雅子さま(2025年1月、東京・台東区。撮影/JMPA)
天皇皇后両陛下、4月に硫黄島へ 悲劇が歴史の影に隠れることを憂い訪問を希望、雅子さまの体調不安もあるなか“日帰り”の強行スケジュールに
女性セブン
エズラ・ヴァンダン(23)はトルコのインフルエンサー(本人インスタグラムより)
「24時間で100人の男性と関係を持つ!」トルコの黒髪美女インフルエンサー(23)が“道徳観念を傷つける動画プラン”で逮捕も「私はイタズラを続けます」
NEWSポストセブン
日曜劇場『御上先生』で主演を務める松坂桃李
日曜劇場『御上先生』モデルとなった教師は“金八先生の弊害”を指摘する改革者 主演・松坂桃李も授業を体験し、口調やしぐさを参考
女性セブン
窃盗の疑いで逮捕された澤藤翔容疑者(28)ら4名は”トクリュウ”とみられている
《新橋グループ窃盗事件》「都庁勤務だと聞いていたのに…」 澤藤翔容疑者(28)が“トクリュウ”に堕ちたワケ「ヤバい奴と揉めた」
NEWSポストセブン
町中華番組が人気の玉袋筋太郎
「町中華」人気の玉袋筋太郎、大事にするのは“打算のない生き方” 50代になり「持ち味が活かせる場所が増えてきた」
NEWSポストセブン
穴に落ちたドライバーの救出活動が続いている(右は下水の放水、時事通信)
【埼玉・八潮の道路陥没事故】「前から糞のようなニオイが…」近隣住民らが感じていた“異変” アスファルトのヒビは予兆だったのか
NEWSポストセブン
ヴィトンコーデで帰国したNumber_iの平野紫耀(2025年1月)
平野紫耀、パリで行われたルイ・ヴィトンのコレクションから帰国 空港では集まったファンが“大名行列” パニック寸前の中、にこやかに手を振るファンサービス
女性セブン
精神科医として白衣を着る(田村容疑者のSNSより)
《法廷で母が涙した理由》両親はなぜ田村瑠奈被告を病院に連れて行かなかったのか…弁護側が直球質問「将来、親のほうが先に死んでしまうが?」
NEWSポストセブン
中居正広(2017年3月)
【スクープ撮】中居正広、恋人と親族が「24時間監視」の引きこもり生活 かつて交際報じられた美人ダンサーが“同棲状態”で支えていた
女性セブン