カジノの会員登録時に提出された水原被告の運転免許証
「水原被告から賠償金を集めるために、日本政府とどのように連携ができるのかを探る。日米間の司法協定もあるだろうが、その方法についてはまだ答えはない。確実に言えるのは、賠償命令は、支払いが終わるまで何十年かかろうがなくなることはない」
日本に強制送還されたところで、水原被告は賠償責任を逃れられない可能性がある、ということだ。約1700万ドルという大金は、並大抵のことでは支払える額でない。
犯した罪の代償は、あまりにも大きい。
◆取材・文/水谷竹秀(みずたに・たけひで):ノンフィクションライター。1975年生まれ。上智大学外国語学部卒。2011年、「日本を捨てた男たち」で第9回開高健ノンフィクション賞を受賞。最新刊は『ルポ 国際ロマンス詐欺』(小学館新書)。10年超のフィリピン滞在歴をもとに「アジアと日本人」について、また事件を含めた現代の世相に関しても幅広く取材。2022年3月下旬から2か月弱、ウクライナに滞在していた。