ゆうちゃみが選んだ3日分の災害道具(公式HPより)
「過半数が子ども絡み」という偏り
前述した7~13はすべて子ども絡みのCMであることに気づいたでしょうか。
つまり13本中7本が子ども絡みのCMであり、2本に1本以上の高い割合を占めていることになります。あまりに「子ども」「子ども」と言われると、特に子どものいない家庭や独身者にとってはストレスを感じてしまうこともあるのでしょう。
また、子どものいる家庭にとっても歓迎すべき内容ばかりではありません。たとえば、7番の勉強と幸福度を関連付けたCMは、勉強が好きな子どもや受験に意義を感じている親にとっては納得のいかないものかもしれません。特に現在は受験シーズンだけに「子どものやる気を削ぐな」という不満があがるのも仕方がない感があります。
もともと子どもがかかわるテーマはセンシティブなところがあり、CMに限らず放送の内容、時刻、回数の配慮が必要。「この表現は誤解を受けないか」「この時刻は避けたほうがいいのではないか」「1日○回に留めるべきではないか」などと配慮した上での放送が求められます。その点、現在の放送時刻と回数は多少の誤解を招きかねないものがあり、もう少し客観的な視点からの配慮が必要だったかもしれません。
CMは時間が短い分、意図を伝えることのハードルは高く、誤解を与えているのであれば、それが解消されぬままリピートされてしまうため、不満があがりやすいところもあるのでしょう。さらに内容の偏りに、疑惑の渦中にあるフジテレビへの不満もあいまって、「いつまでACジャパンばかり流しているんだ」という声がしばらくはあがり続けるのではないでしょうか。