困窮を訴えた水原被告だが、逆に検察側から「実質的な出費はなかった」と指摘された(BackgridAFLO)
「被告は、自分と家族の生活を犠牲にして大谷選手を最優先にしてきたと訴え、本業の通訳に加えて運転手やトレーナー、シェフなど、大谷選手に関する業務をほぼひとりで担い、24時間365日いつでも呼び出しに応えられるよう待機していたと述べました。ところが激務の割に賃金が安く、お金に困って違法ギャンブルを始め、その借金が膨らんで大谷選手のお金に手をつけざるを得なかったと主張しました」(前出・在米ジャーナリト)
だが1月31日、検察側が書面を再提出。水原サイドの言い分を「裏付けのない主張」と一刀両断した。
「ギャンブル依存症を主張する水原被告に対し、検察は全米で30以上のカジノを調査したが被告は一度しかカジノを利用していないと反論し、被告がオンラインで賭けを始めたのは、大谷選手から数百万ドルを盗んだ後だと明らかにしたのです。しかも被告は胴元から得た金を自身の個人口座に入金して個人的な用途に使用していたことから、大谷選手に返済する意思はなかったと結論づけました」(前出・在米ジャーナリスト)
さらに検察の書面は、「低賃金労働」を訴える水原被告の主張を真っ向から否定した。
「申立書で水原被告は『大谷選手の家の近くに高額の家を借りたことが負担になった』と綴っていましたが、検察は水原被告が大谷選手のデビットカードを無断で使用して家賃を払っていた上にポルシェを提供されていたと反論し、昨年3月の段階で被告の口座には約20万ドル(約3000万円)の残高があったと述べました。また本の執筆やCM出演を断るよう大谷選手に強制されたとの主張も真実ではないと断定しました」(前出・在米ジャーナリスト)
こうした一連の激しい反論ののち、検察は水原被告をこう厳しく断罪した。
《被告は償うことよりも、自身の公的なイメージを気にかけている。これらの理由から、相当期間の収監が必要である》