現在もオンラインサイトで販売されている「大谷がギャンブルをするコラ画像」
そして翌日、水原被告はドジャースを解雇される。その日のESPNの記事には上記の水原被告の主張が掲載され、ニュースは日米を駆け巡った。しかし被告はその後のESPNの追加取材に対し、前言を撤回した。
《私は嘘をついていた。大谷選手はギャンブルの借金について知らず、送金も行っていない》
もはや取り返しのつかない嘘だった。
「水原は大谷のスケープゴート説」を生んだ“罪深い嘘”
このトラブルが報じられる時、水原被告がついた“最初の嘘”は、大谷にとって「回復が難しい名誉毀損」になったとミッチェル検事補は指摘している。
「ESPNの記事は世界に衝撃をもたらし、大谷選手自身もギャンブルに関与していたのではないかという憶測が広がった。被告の嘘によって、MLB(米大リーグ機構)までもが大谷選手の捜査に乗り出した。そして米捜査当局が『大谷選手は被害者であり、ギャンブルに関与したことを示す証拠は一切ない』と何度となく説明しても、人々は信じようとはしなかった」
ネット上には、大谷がギャンブルにハマっているかのような“コラ画像”が流出し、それらの画像をカードにして販売する人々も現れた。実際、アメリカで野球カードなどを販売する大手オンラインサイトを確認すると、大谷がスロット台の前で目を真っ赤にしているかのような画像が印字されたカードが、20ドル前後で現在も販売されているのだ。