一度に6000万円賭けた人も……
プレイ中、ディーラーからはプレイヤーの顔が見えない。しかしチャットのやりとりで相手が日本人か否かはわかるという。
「日本人プレイヤーのなかには、24時間ずっとプレイしてるんじゃないかという人や、一度に6000万賭けた人も見たことがあります。億単位で負けている人もいるんじゃないかな……。ギャンブル依存症と呼ばれるような人たちなんだと思いますが、怖いなと思いますね。自分はそういう人達を反面教師に、カジノでは少額で楽しむようになりました」(同前)
AさんとBさんは、オンラインカジノが日本では違法だということを理解しているのだろうか。
「正直、始めたころは違法だと思っていませんでした。グレーゾーンなのかな、くらいの認識はありましたが……。
ただ、『X』はマルタでは何のやましさもないホワイトな企業なんです。『X』での経験を評価されて、別会社に転職もできました。転職先は結構“カタい”会社ですよ。なので、日本のテレビ局がマルタの日本人ディーラーを取材して“オンラインカジノの闇” みたいな特集番組をやっていましたが、ちょっと心外かなって」(同前)
しかし大金を“溶かす”日本人プレイヤーが増え、日本の捜査当局が本気でメスを入れはじめた。それに伴い、オンラインカジノ界に起きている“変化”とは──。
(後編につづく)