現場は長時間にわたって規制線がはられていた
火元に隣接する工場の従業員も困惑
現場ではまだ20人近い消防隊員が懸命に消火にあたり、周囲は水浸しになっている。さらに隣接した工場の敷地内では、まだメラメラと炎が上がっているのも確認できた。
道端で火災現場を心配そうに見つめている外国人従業員に声をかけた。彼は火が燃え移った工場で働いているのだという。
──いったいなにが燃えたんでしょう。
「なに……こう、会社は『なにも言ったらダメ』と……」
──タバコの火とか、山火事などでしょうか。
「……なにも、わからない、なにかが燃えた」
──工場の鉄なども燃えた?
「鉄……はい、燃えた」
長時間にわたる火災を前に困惑を隠せない様子の男性。現場にいた消防隊員はこう説明してくれた。
「厳密にあの辺り(延焼した工場周辺)を“火元”というのは正しくないですね。まだ詳しいところはわかっていないので。究明はこれからです」
この日、常総市には強風と乾燥の注意報が発表されていた。長時間にわたって住民を不安にさせた“枯草火災”──。火が消し止められた後も、県警や消防隊員らは調べを進めている。