肌や毛の質感まで細かく塗装(HPより)

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「はいかいいえで答えてください」

 そもそも裁判員裁判では、一般から選ばれた裁判員が裁判中に抱いた感覚が、判決に大きく影響する。だからこそ、弁護側はやり取りの中で被告の印象を良くしようと見せ、検察側を「意地悪」に見せようとすることがままある。当然、検察側はその逆だ。

 こういった攻防は、裁判員裁判の“醍醐味”でもある。今回検察は、死体損壊ほう助などの罪に問われている浩子被告に対し、被告が娘・瑠奈被告と同じく被害者に恨みを抱いていたこと、瑠奈被告の「殺人計画」を知っていたことを認めさせたい思いがある。

 瑠奈被告が被害者と初めて出会った日のこと。瑠奈被告は被害者とカラオケに行くと思っていたものの、ホテルへ連れて行かれた。性交渉を拒んだら何をされるかわからず了承したが、複数回の性交の中で最後は避妊具をつけずに膣内射精をされた。この事実は、修被告からだけでなく、瑠奈被告本人からも聞いたと、浩子被告は主張している。

検察官「それを聞いてどう思いました」
浩子被告「悲しかったです」

検察官「怒りは」
浩子被告「ひどいな、と……」

検察官「“はい”か“いいえ”で」
浩子被告「はい」

 半ば強引に怒りの感情の言葉を引き出した検察官。一般から選ばれた裁判員の目にはどう映ったか。

 後日、瑠奈被告は被害者を探したいと言い始めた。そのころには当日の怒りは収まっているように見えたが、娘は謝罪をさせたいと思っていたのではと浩子被告は言う。捜索を行う日、浩子被告は修被告に、LINEで以下のような文面を送っている。

「鹿がいるかクラブに短時間潜入捜査するの可能ですか」

「鹿」の前には「獲物」と変換されていたこともわかっている。検察官としては、浩子被告も被害者を殺害のターゲットと考えていたという主張だ。しかし被告は、この文面は瑠奈被告に言われるがまま送ったもので、「鹿」と書いた意味はわからない、記憶にないとする。

検察官「これを送って修被告から『鹿』とは何かと質問は?」
浩子被告「私にはありません」

検察官「じゃあ修被告は『鹿』と聞いて被害者のこととわかっていたと?」
浩子被告「それは私にはわかりません」

 その後、瑠奈被告と被害者が再会した。仲直りの末、後日SMプレイの約束を取り付けたと聞かされた。瑠奈被告の自主的な行動は尊重したい思いはあるものの、最初の出会いが不本意な結果となり、浩子被告は会わせたくない思いが強かった。

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