関係者に手を振り去っていく(2024年)
航空会社の協力がNGに
ここに来て、企画そのものが白紙の危機に陥っている作品もある。
「『最後から二番目の恋』の次の7月クールで予定されている月9ドラマの制作が宙ぶらりんになっているんです。もともと、ある航空会社の撮影協力ありきで進んでいた航空業界を舞台とするドラマでしたが、今回の騒動を受けてその航空会社が協力にNGを出しました。
オンエアまで4か月余りの時期に企画そのものを変更するのは本当に大変なので、コンセプトはそのままにして別の航空会社を当たっているものの、反応は芳しくありません。現在は並行して別のテーマを急きょ練り直しています」(制作会社関係者)
悲鳴を上げているのは、キャストたちも同様だ。
「俳優の多くは、テーマや脚本を見て出演の可否を決めるので、ドラマの内容や世界観が変わるならば出演を再考します。問題の月9は、昨年映画やドラマに引っぱりだこだった若手女優が主演で、彼女の出演に変わりはないようです。
しかし騒動を受けて相手役の男性アーティストが降板。急きょ別の俳優さんに声がかかったと聞きます。もともとキャスティングされていた男性には熱狂的なファンが多かっただけに、残念がるスタッフが少なくありません」(前出・制作会社関係者)
制作陣や出演者たちが厳しい対応を見せるなか、覚悟を持って制作に協力する俳優もいるようだ。
「その月9には柳葉敏郎さん(64才)もキャスティングされているんです。今回彼にも事前に、騒動についてや企画変更の理由が説明されたようですが、柳葉さんの頭には“辞退”という2文字は浮かばなかったそう。
昨年、柳葉さんはフジの映画シリーズ『踊る大捜査線』のスピンオフ映画『室井慎次 敗れざる者/生き続ける者』の2部作に出演し、2026年には主人公の青島俊作役で織田裕二さん(57才)が久々に主演する映画『踊る~』の新作公開が予定されています。
どんなに混乱をきたそうと、柳葉さんがフジテレビやスタッフと時間をかけて築いた信頼関係は揺るがず、むしろこういうときにこそ“恩を返したい”という覚悟があるのでしょう。もっとも現在のフジの状況では『踊る~』の新作が本当に制作されるのか、不安な面もありますが……」(前出・制作会社関係者)
※女性セブン2025年3月6日号