timeleszの新メンバー寺西拓人(インスタグラムより)
神田沙也加さん急逝時に残りの全公演に出演
舞台も何度も観ている。2017年、寺西が記者会見に初めて登壇した音楽喜劇『のど自慢~上を向いて歩こう』は地方公演も追いかけた。2022年の『ダブル・トラブル』は特に素晴らしく、スピーディかつコミカルな演技で会場を沸かせた。囲み取材では、ものまね上手という器用な一面を見せ、記者らを驚かせている。
2021年12月に急逝した神田沙也加さんの最後の舞台となった『マイ・フェア・レディ』で寺西は朝夏まなと主演の別チームの一人として出演。神田さんの訃報を受け、残りの全公演を朝夏チームが行うことになった際にも寺西は全力で千秋楽まで駆け抜けたこともファンには忘れられない思い出だ。
旧ジャニーズ事務所では、CDデビューした年齢が高いと「遅咲き」と言われるが、グループに属していなかった寺西の場合は、そう言われることもなく昨年の大晦日、30歳の誕生日を迎えていた。
グループに入りたいという思い
先輩グループのメンバーから「ダンスも歌もうまい」と太鼓判を押され、「テラがバックに居てくれると安心」とさえ言わしめた寺西が舞台役者として地位を確立していたことは厳然たる事実なのだが、彼の心の中には「グループに入りたい」という思いがずっとあったというのである。
実は、数年前、某グループのメンバーからもそんな話を聞いたことがある。寺西が「入れてくれないか」と言って来たというのだ。当該グループはメンバーを確定し、それぞれの役割も決めていたため断ったというが、既に舞台班の一人として華やかな存在感を見せつけていた寺西に、そのような思いがあったことに驚かされたものである。
果たして、“タイプロ”に参加し、新メンバーの中で、もっとも新規のファンを増やしていると思われる寺西。前出の『Nスタ』では、「着用した服が人気に。フリマアプリで取引も」とか、昨年12月7日時点で5.6万人だったインスタのフォロワー数が、放送日の17日午後3時現在で64.6万人に増えたことを、「鳥取県の人口、約53万人に匹敵する数」と紹介されていた。
テレビ局のメイク室などでも、この数カ月は“タイプロ”の話で持ち切り。女性たちの年齢が上になればなるほど、「寺西くん推し」「彼は絶対合格すると思う」といった熱い声が聴かれたものだ。
しかも、一般の方同様、「これまで(旧)ジャニーズのタレントさんには詳しくなかった」「一度も推し活というものをしたことがない」というアラフォー、アラフィフの女性タレントらが「沼って」いるのである。
そんな寺西には「国民の元カレ」というキャッチフレーズが付き、オーディションで見られた優しい人柄や、キャリアを重ねてきたからこその言動や、端正な顔立ちや抜群のスタイルに人気が集まっている。
新たな「遅咲きアイドル」の誕生である。寺西が言っていた「正解」にtimeleszは早々に行きつく予感がしている。