外交力が期待されている雅子さま(2025年2月、東京・台東区。撮影/JMPA)
外務省で輝かしいキャリアを歩んでいた雅子さまは、ご成婚後も国際情勢と外交に深い関心を寄せてこられた。そんな雅子さまにいま、絶好の舞台がやってこようとしている。一筋縄ではいかないあの大統領を相手に、いざ国母として立つ──。
2月23日、天皇陛下は65回目の誕生日を迎えられた。それに先立って20日に行われた記者会見。約40分にわたって紡がれた陛下のおことばの中に、関係者たちはある“大きな変化”を見たという。
「今年は雅子さまのご体調についての言及がなかったのです。これまでは『波がある』とか『快復の途上』といったフレーズがありましたが、《雅子には、これからも、体調に気を付けながら、できることを一つ一つ着実に積み重ねていってほしいと思っております》と話されたのみでした。
すでに雅子さまは、病気と折り合いをつけ、うまくつきあっていく方法を見出されているということなのでしょう。たしかに3年前から雅子さまのお誕生日のお言葉からも『快復に向けて努力』といった言葉はなくなっています」(宮内庁関係者)
戦後80年の節目を迎える今年、陛下と雅子さまは、ともに多忙な1年を過ごされることになる。そんな雅子さまに対し、政府や外務省関係者は、あの大物との“交渉”においても、切り札としての役割を期待しているという。その相手はずばり、アメリカのトランプ大統領だ。
4月13日には大阪・関西万博が開幕。この世界的イベントに合わせ、世界各国から王族や首脳など、約2000人の要人が来日することになっており、そのリストにトランプ氏が加わるとささやかれている。
「今年1月、4年のブランクを経て大統領に返り咲いたトランプ氏は、これまで以上に『アメリカ・ファースト』の方針を打ち出しています。選挙公約でもあった輸入品への関税強化を推進する姿勢で、日本の最大の輸出品目である自動車への関税強化は4月にも実行される予定。すでに『(税率は)25%前後になる』と踏み込んだ発言も飛び出しています」(外務省関係者)
トランプ氏の発言によって株価が乱高下するなど、国民生活にも影響が出ている。そんな“日本の危機”に求められているのが、雅子さまの“外交力”なのだという。
「石破政権とトランプ氏との距離は、かつてお互いをファーストネームで呼び合った安倍晋三元首相時代と比べるべくもありません。安倍政権時代であれば、トップ外交で日本への特別な譲歩を引き出すこともできたかもしれませんが、いまではそれも望み薄。
今後、日本に対してどのような要求が突きつけられるか不透明で、日本の外交は局面を打開する新たなキーマンを求めています。そこで、トランプ氏の日本への関心を引き起こす、最も効果的な存在として両陛下、特に雅子さまに期待が集まっているのです」(前出・外務省関係者)
一国のリーダーでありながら、生粋のビジネスマンであり、自身の利害関係や好き嫌いを重視する傾向にあるトランプ氏。
「それだけに、自国に有利な状況を生み出すためには、彼に尊敬されたり、好かれたりする必要があるというのが、いまの世界の常識です」(前出・外務省関係者)
対照的に日本の皇室は平和を希求し、あらゆる国際的な勢力から常に「中立な姿勢」を貫いてきた。
「皇室の国際親善において中立であるということは、どの国や地域ともお互いが尊重でき、友好関係を築くことができる、ということです。どんな相手ともフラットな立場で交流できるからこそ、日本の皇室は世界各国をつなぐ『奇跡的な外交力』を有しているのです。それだけに、トランプ氏にも毅然として接することができ、彼もまた敬意を払うのです」(別の宮内庁関係者)