6年前に訪日した際のトランプ氏と両陛下(時事通信フォト)
「両陛下の存在感に圧倒されたようだ」
実際、誰に対しても強硬的な姿勢を辞さないトランプ氏だが、日本の皇室に対しては敬意を示すことが知られている。
「2019年に国賓として訪日した際には、両陛下の前で突如、背筋を伸ばしスーツのボタンを留めて居住まいを正したのです。国際会議でもジャケットの前をあけ、ラフな雰囲気で振る舞うトランプ氏には珍しいことで、常に笑みをたたえ、堂々としている両陛下の存在感に圧倒されたようだと話題となりました。
特に、名門ハーバード大学を卒業し、英語だけでなく、スペイン語やフランス語、ロシア語も流暢に操る雅子さまには感銘を受けたようです。帰国時には、『(両陛下は)リーダーとして素晴らしいだけでなく、カップルとしても素晴らしいと感じました』という賛辞を残しています」(前出・宮内庁関係者)
無論、皇室の政治利用はタブーだが、世界的祭典のために来日した賓客への接遇となれば、話は別だ。
「トランプ氏との距離を縮めたい政府関係者は、両陛下とトランプ氏が自然な形で面会できる機会をうかがっていました。国賓として招くには前回からたった6年しか経っていませんし、どうするのかと思っていましたが、万博はまたとない機会。国際親善は外務省のキャリア出身である雅子さまの強みを発揮できる舞台ですし、こうした状況での面会が日本のためになるとなれば、ますます雅子さまはやりがいを感じて臨まれるはずです」(前出・皇室記者)
さらに、この“親善の場”が実現すれば、今回は成年皇族としてのご成長が目覚ましい愛子さまも同席される可能性が高い。
「前回は、愛子さまはトランプ氏と面会されていませんが、雅子さまと大統領夫人のメラニアさんは、お互いの子供の話で大いに盛り上がりました。雅子さまが自ら夫人の手を握られ、頬を寄せてチークキスを交わす場面があり、にこやかなメラニア夫人の表情は印象的でした。この場面、ヨーロッパ出身の夫人の文化的背景を的確に理解し、自然な形で親愛の情を示された雅子さまのお姿は『抜群の外交力だ』といまも関係者の間で語り草となっています」(前出・外務省関係者)
実際、6年前のトランプ氏の訪日では、雅子さまの存在が世界中の脚光を浴びている。当時、米紙ニューヨーク・タイムズは《雅子皇后の高度な外交スキルは今後も日本のソフトパワーを前進させるために役立ち、新しい女性のあり方を確立するのではないか》と報じているのだ。
トランプ氏との“交渉”で、彼の脳裏に改めて日本の存在を刻むことになれば、雅子さまの異次元の外交力が再び世界の注目を集めることになるだろう。
※女性セブン2025年3月13日号