舞台稽古中の吉岡里帆と蓮佛美沙子
裏テーマは「平和への想いと再生」
『まつとおね』は、地震と豪雨で大きな被害を受けた能登で、復興祈念公演として上演される。二人は「作品を通じて能登に希望を届けたい」と話す。
蓮佛:復興の途上でエンターテインメントを届けることにためらう気持ちもありましたが、地元の方の「来てくれるなら希望を届けてほしい」という声を聞き、前向きになれました。この舞台が少しでも被災地の方たちにとってプラスになるよう、全身全霊で取り組んでいきたいです。
吉岡:「復興として地域を盛り上げたい」「復興にとってプラスになるプロジェクトにしたい」という想いで、チームが一丸となっています。お芝居にも「平和への想いと再生」という裏テーマがあるので、稽古でも町や人の心を再生していくエネルギーを載せられるようにと思っています。自分の体と声とみんなへの信頼、想いで舞台を作っている感覚が今ちゃんとあるので、生のエネルギーが届くと信じています。
蓮佛:能登演劇堂という劇場のもつパワーと、里帆ちゃんが言った私たちのエネルギーが合わさった時に、大きなうごめくものが作り上げられるんじゃないかという期待があります。それを1日1日、1公演1公演届けられたらと思っています。
舞台『まつとおね』
■公演日程:3月5日(水)~9日(日)、12日(水)~16日(日)、19日(水)~23日(日) 詳細は https://engekido.com/
■劇場:能登演劇堂(石川県七尾市中島町中島上部9番地)
【プロフィール】
吉岡里帆(よしおか・りほ)/1993年生まれ、京都府出身。2023年に『ハケンアニメ!』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞、2024年『正体』で報知映画賞助演女優賞を受賞。2025年1~3月期はTBS日曜劇場『御上先生』に出演。3月19日よりディズニープラスで『ガンニバル』シーズン2が配信開始
蓮佛美沙子(れんぶつ・みさこ)/1991年生まれ、鳥取県出身。2006年、映画『犬神家の一族』でデビュー。『バッテリー』でヒロインを演じ、『転校生 -さよならあなた-』で初主演を務め、キネマ旬報ベスト・テンと高崎映画祭で新人女優賞を受賞。2025年1~3月期はNHK夜ドラ『バニラな毎日』主演、フジテレビ系『119 エマージェンシーコール』に出演
撮影/槇野翔太
取材・文/上野裕子
吉岡里帆●ヘア&メイク/paku☆chan、スタイリスト/ちばひろみ
蓮佛美沙子●ヘア&メイク/SAKURA、スタイリスト/浅井彩津希