キャリアはどうでもいい

 68歳の既婚男性Bさん(大阪府在住)は5年前にマッチングアプリに登録。そこで出会った50代女性と親しい関係になった。

「僕が載せていたのは、普段のスーツ姿の写真と、趣味のゴルフや旅行の時に撮った写真。オンとオフの両方を見せることで、普段の自分がイメージしやすくなるかな、と思って。プロフィール欄には『既婚者』であることを明示したうえで、『それでも良いと思ってくださる、お互い楽しく過ごせる方を探しています』といった文言を添えました」

 アプリ登録者のなかには、結婚を求めず、「既婚者との出会いを楽しみたい」と思っている人もいるという。

「好みの女性も簡潔に書きました。『40代以上』『ぽっちゃりさん』など、ひと言で記載しました」

 すると50代の女性からメッセージが。

「既婚者でもいいという女性で、私と同じくゴルフが趣味だということでした。最初のやりとりは朝に1度か夜に1度。それを3日ほど繰り返して距離を縮めていきました」

 女性利用者はどのような点を意識しているのか。56歳のバツイチ女性Cさん(都内在住)は、中高年向けマッチングアプリに登録して2年目になる。

「私がメッセージのやりとりをしてもいいかな、と思うのはプロフィールに『自慢』がない人。社会的ステータスが高い人でもあえてアピールしないでほしい。出身大学名や肩書きなどを詳しく書く人は、往々にして出会った際に自分の話ばかりするんです。でも女性が求めているのは、自分の話を聞いてくれる人。それに、正直この年になると相手のキャリアなんかどうでもいい」

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