スポーツの実況はみのもんたさんから学んだという
『夢がMORI MORI』はみのもんたさんの実況から学んだ
視聴者に楽しんでいただけてよかったですが、スポーツの実況、あれってめちゃくちゃ難しいんですよ。生放送ではなく、収録した映像に後から解説音声を入れる後追い実況だったんですけど、1回目の収録のときは、8分ほどの映像を実況するのに2時間もかかっちゃったんです。なぜって、絵(映像)と僕のしゃべり……原稿を読むタイミングが全然合わなくて。アナウンサーではないのだから、いきなりできるわけがないんですけどね。
そんな僕に、スタッフは我慢強く付き合ってくれました。このままではいけない、と思い、1回目の収録の後から『プロ野球珍プレー・好プレー大賞』(フジテレビ系)のみのもんたさんのナレーションのVTRを何度も繰り返し見て学びました。そのおかげもあって、僕もスムーズにできるようになっていきました。
余談ですが、ビジョンユニバースという神宮にあるスタジオで収録していたので、神宮で花火が上がるといったんスタッフみんなで作業を中断して花火を楽しんだりしてね。いい思い出です。
『夢がMORI MORI』に抜擢されたのは、当時、僕がTOKYO FMの夕方からの番組『TOKYO POP ARENA』や『DANCE SHIP TOKYO』 で暴れ回っていたからじゃないかな。「実況に誰かいい人がいないか」と探していた制作スタッフが、声優さんとかをリサーチするうち、「そういえば、赤坂ってのがいるな」と思い至ったようです。
僕は『夢がMORI MORI』に出演しながら、『DANCE SHIP TOKYO』や『PAJAMA PRESSFMナイトストリート PAJAMA PRESS』 (JFN)などのラジオ番組でもしゃべっていたので、当時は忙しくて『夢がMORI MORI』の共演者と食事や飲みに行った記憶はないですね……。念願のラジオDJになり、おもしろい仕事ができていたときだったから、自分のことで一生懸命だったように思います。
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続編では赤坂泰彦さんが少年時代にラジオで身に着けた英語力、トレードマークとなっているメガネをかけ始めたきっかけなどを語っている。
取材・文/中野裕子(ジャーナリスト) 撮影/山口比佐夫