アマチュア時代の練習スタジオにて
原点に戻って、舞台で俳優業と格闘を始めた
最近は、俳優として舞台に立つことが増えています。今年は2月に『橘くんは完璧じゃない!』というドタバタのラブコメをやって、3月には『賭けること』という3人芝居のサスペンスコメディーに出演します。ですから、今はその2本目の本番に向けて稽古の毎日です。
赤坂泰彦が舞台? 芝居? と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、僕は5人組バンド「東京JAP」でプロデビューする前に、過激ロックミュージカル劇団「ミスタースリムカンパニー」で、演劇と音楽を融合したライブバンドを目指したのが芸能活動のスタートだったんです。
劇団の若手と十数人でバンドを組み、ミュージカルを打って、そのステージのオープニングや、曲と曲の間には寸劇をやったり、振り付けしてダンスを踊ったりしていました。「東京JAP」は1982年にデビューし、1984年に『摩天楼ブルース』という曲がヒットしたのでそのイメージが強い方が多いと思いますが、前身はこのロックミュージカル劇団のバンドだったんです。
だから、演じることっておもしろいな、という気持ちはずっと持っていました。「ミスタースリムカンパニー」在籍時、主演クラスの俳優だった中西良太さんから、「赤坂、お前役者やれよ」と言われたこともありました。でも、「いや、オレはバンドやりたいんで」とそのときは答えたんです。実は、この3月の舞台『賭けること』はその中西さんの演出なんです。中西さんの演出で演じるのは初めてですから、40年以上経った今になって、「芝居する赤坂を見てください」という気持ちで、稽古に取り組んでいます。