鹿児島実業出身の有名選手(前園真聖/時事通信フォト)
「みんな知ってますよ」
森下監督ともサッカー部とも深い関係のあったBさんは、学校の対応に怒りを募らせる。
「不倫裁判のことは鹿児島のサッカー関係者ならみんな知ってますよ。サッカー部が試合に行っても『不倫実業』とか言われて、息子もからかわれるようです。にもかかわらず、学校は『裁判が終わらないと』という様子で対応しません。息子がいるのに、何事もなく監督を続けさせている」
一方、森下監督はどうか。本誌記者が直撃すると「係争中なのでなかなかお答えすることができなくて」としつつも、裁判のことは学校に報告しているとしてこう答えた。
「私も色々なことはお伝えしなきゃいけないとかあると思うんですけど。自分自身が(監督を)続けるとか続けないとか、指導するといったことを決められる立場にないので、私のほうからお伝えすることができないのです。申し訳ございません」
森下監督とともに訴えられているA子さんにも訊くと、「いま裁判中なのでお答えできないのですが……。色々噂になっていて自分たちが攻撃される分には全然いいのですが、学校には息子がいるので」と慮った。
判決はこれからだが、Bさんはこうも言う。
「裁判は不貞行為をしたかどうかの内容ですが、高校の教員と保護者という関係で不適切なやり取りがあった問題でもある。学校が速やかに責任をもって調査、処分するなりすべきではないか」
何より生徒のケアは必要で、教育機関として事態を静観したままでいいのだろうか。鹿児島実業高校に問うと、「学校として森下監督からの聞き取り調査は行っている」とし、監督や生徒への対応については「裁判中であり、事実関係は明らかになっていない状況である」などと文書回答した。
はたして、レッドカードは出されるのか。
※週刊ポスト2025年3月21日号