事件があったススキノのホテルの浴室(利用者提供)
地裁が指摘した「心理的なほう助」
修被告は、瑠奈被告が被害男性の頭部から眼球を摘出する様子をハンディカメラで撮影しており、この行為が“死体損壊ほう助”に該当するか否かが問題となっていた。札幌地裁は、〈死体損壊それ自体を物理的にほう助したとはいえない〉としつつ、“心理的なほう助”について指摘する。
〈瑠奈は、被害者の頭部を損壊する行為やその成果物を保存して、ときにそれらを被告らに示すことに一定の充足感を抱いていたと推認できる。
その上で、瑠奈が、右眼球摘出に際しても自ら浩子や被告に撮影を依頼し、撮影後も被告に対して「ちゃんと撮れた?」と確認していることからすれば、被告が現に撮影してくれたことで、より損壊の意思が高まったといえる。
なお、瑠奈は、自分でビデオ撮影をしながら損壊するよりも、被告に撮影してもらうことで、よりよい映像が残せるであろうことも当然考えていたと推認できる〉
自身の言動が瑠奈被告の恐るべき所業を助長したと指摘されて、父親の修被告はいま何を思うのか。