溜席での相撲観戦の楽しみを笑顔で語る大村さん
「文枝君とは小さな声で話をしました」「宇良は最高の喜劇役者」
今回は春場所の維持員団体である東西会の法被を着ていた大村さんに話を聞いた。
「東西会の会員さんの代理で座らせていただいたんです。隣に文枝君がいてて、昔の話をしながら相撲の解説もしてあげないといけないので、忙しかったですよ(笑)。ただ、東西会は厳しいので拍手もできないし、隣の人と話をするのも注意しないといけない。文枝君とはお互いに小さな声で話をしましたよ」
注目したのは結びの一番の大の里対宇良の一番だったという。
「ボクから見れば、宇良は最高の喜劇役者ですね。腕をつっかえ棒にして相手をかく乱したり、いろんな技を繰り出して勝利する相撲は、誰もが応援したくなる。この日はそんな相撲が大の里に通用するか注目していたが、技を繰り出す前に叩き込みで敗れてしまった。それでも前転して転がされるところは一流の喜劇役者でした」(大村さん)
前日の9日目から新横綱の豊昇龍が休場して不在だったが、大村さんはこんな表現で豊昇龍を激励した。
「たまに食事をする関係ですが、ようやく土俵入りに慣れてきたと思って期待していたんですけどね。残念ですが、相撲の凄いところは“座長”である横綱がいなくなっても興行が成り立つこと。芝居ではわき役の役者が頑張っても座長がいないとこうはいかないからね。
相撲は横綱や大関がいなくても、他の力士が元気なら成立する。そんなありがたい興行だが、座長がいるとさらに盛り上がる。強い横綱として戻ってきてもらいたいですね」