大勢に見送られ笑顔のみのもんた(2013年4月)
やってはいけないのが、焦って指をまっすぐ突き入れてしまい、詰まった食品を喉の奥に押し込むことだ。
「押し込まれた食べ物が肺の気管に侵入して、雑菌が繁殖して肺炎を起こしやすくなります。同様に、お茶などを飲んで胃まで流し込もうとすることも食べ物が肺の気管に入る危険性があり、お勧めできません」
窒息すると、苦しみでパニックになる本人は効果的に動けない。周囲の人の処置が救助のカギとなる。
「窒息した人(患者)にまず試したいのが、両手のひら全体で背中の肩甲骨の間を強く叩く『背部叩打法』です。患者さんの頭をお辞儀させるように自身の胸より低い位置に下げて5回ほど叩きましょう。『ハイムリック法』は、患者さんの背後から両手を抱え込むように回して、組んだ両手のにぎりこぶしをみぞおちに当てます。そして上に強く突き上げるように、素早く引き上げます。迅速に5回程度行い、詰まりが取れるまで繰り返します」
周囲に人がおらずひとりだった場合、指で直接かき出す原始的な方法もある。
「正面からまっすぐ指を入れると押し込んでしまうので、横から引っ掛けるようにしてかき出す。その際、ハンカチやガーゼを手に巻き付けると、吐しゃ物のぬめりで引っ掛かりが悪くなるのを防げます」
まずは食事前に喉を潤し、ゆっくりとよく噛んでからのみ込むことを心がけたい。
※女性セブン2025年3月27日・4月3日号