昨年10月に行われた園遊会のご様子。時に“渋滞”が発生することもあった (2024年10月、東京・港区。撮影/JMPA)
雅子さまの後方で表情をこわばらせた
会話に花が咲くあまり、最近の園遊会では歓談時間が予定を大幅にオーバーすることが頻発。宮内庁内部では招待客の体調を気遣う声もあがっていた。
「御代がわり後、初めての開催となった2023年の春の園遊会は、あいにくどしゃぶりの雨に見舞われました。そんななかでも、雅子さまは招待客の一人ひとりと熱心に会話され、最終的には予定時間を1時間以上も超過することになりました。雷も鳴り、冷たい雨が降り続くなか、“傘を差すのは両陛下に失礼にあたるのでは”と考えた招待客らが、ずぶ濡れで2時間近くも待ちぼうけの状態になる場面があったのです。
さらに2024年の秋の園遊会でも、残暑のなか歓談が長時間に及んだことで、複数名が体調不良を訴えた。なかには救急搬送された人もいたようです。園遊会の招待客は高齢の方々も多く、屋外で立ちっぱなしの時間が長引けば、かなりの負担がかかってしまいます。招待客にもし何かあれば大変なことですから、宮内庁としても園遊会のタイムマネジメントはここ数年で喫緊の課題になっていたのです」(前出・宮内庁関係者)
実際、宮内庁は両陛下に続く秋篠宮ご夫妻に、少し遅れてご歓談をスタートしていただくといった工夫をしてきた。しかし、結局は秋篠宮ご夫妻もすぐに雅子さまに追いついてしまい、その対策が功を奏することはなかった。
「宮内庁としても、運営方式そのものを見直さざるを得なかったようです。雅子さまの話が弾むのを前提に、これ以上、招待客を待たせすぎないように変更に踏み切った。ただ今回はあくまでも“お試し”で、宮内庁としても少しずつ試行錯誤を重ねながら最適な形式を模索したいというスタンスです」(別の皇室記者)
今回の大改革を受けて内心安堵されているのが、紀子さまではないかと前出の宮内庁関係者は語る。
「これまでの園遊会では、じっくりと話し込まれる雅子さまの後方で、あっという間に追いついてしまった紀子さまが表情をこわばらせる場面もありました。招待客への質問も“雅子さまと内容がかぶらないように”という配慮が必要ですから、雅子さまと別ルートになれば、紀子さまはより気兼ねなく招待客をもてなすことができるとお考えなのではないでしょうか」
もちろん、今回の変更は最終的には陛下のご決断によるものだ。
「毎年2000人近くの人が招待されますが、皇族方はその全員のプロフィールに目を通した上で園遊会に臨まれます。今回の改革が成功すれば、ご歓談を楽しみにされる雅子さまはほかの皇族方に気兼ねすることなくお話ができ、招待客の待ち時間も短縮できる。まさに一石二鳥の発想です」(前出・宮内庁関係者)
新たなスタイルを取り入れ、皇室も“令和流”に進化していく。
※女性セブン2025年4月10日号