「異物混入」がみられた「すき家」の味噌汁(写真は編集部で加工しています)
過去に競合牛丼チェーンで「同じ対応」ケース
今回の「すき家」の対応は、本社が把握してから発表まで約2か月のラグがあった点についても物議を醸しているが、約6年前には競合の大手牛丼チェーンでも同様の事例が発生した。
2019年2月、あるネットユーザーが『鳥すきどんに虫が混入してた』などと写真付きでアップ。それを受け、競合の大手牛丼チェーンは『2018年10月にあった事例』として『初期対応でお客様に不快な思いを』などとし謝罪した。発生後すぐに公表せず、数か月経ってSNSで話題になった段階での公表・謝罪が批判に繋がったというパターンは、今回の「すき家」の事後対応と似ている。
前出の増沢氏は、「なぜこの前例を教訓として活かせなかったのか」と指摘する。
「今回のケースは発覚した直後にSNSに画像がアップされていて、もしこれを関知していれば100%隠し通すなんて難しいとわかる。ましてネズミの混入はミスとして見逃せるレベルではないので、さっさと認めて公表したほうが批判は少なかったでしょう。
調査には一定の時間がかかりますが、それもかかって2週間ほどでしょう。全てにおいて行動が遅くなったというのが、今回の“炎上”にさらなる燃料を投下したのだと思います」
牛丼業界では、売り上げ、店舗数ともにトップの人気を誇る「すき家」。庶民に愛される牛丼店だからこそ、しっかりとした説明をしてほしい。